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新型コロナウィルスに対するワクチンについて

ワクチン接種は、あなたのためだけではなく、あなたの家族、友達のためでもあります。

ワクチンを安心して接種するために

ワクチンによるアナフィラキシー

ワクチンで、肩が痛くなったり、熱が出たりすることが話題となっています。筋肉痛は、免疫反応ではありません。局所反応です。免疫反応は、腕に注射した後、腋窩のリンパ節において始まります。それとは別に、アナフィラキシーといって、接種直後に起きる即時型アレルギーが知られています。そのうちに重大なアレルギー反応が、アナフィラキシーです。これはテレビなどで放送され、恐れられています。アナフィラキシーというのは、生体内に異物が入ると、短時間のうちに(多くの場合15分以内)、ヒスタミンなどの物質が身体中に放出されて、血管が拡張し、血圧低下をきたしショックになる状態です。頻度は、100万回に2回から10回くらいと言われています。ポリエチレングリコールがワクチンに含まれているために、そのアレルギーではないかといわれています。いずれにせよ、極めてまれな反応です。もし、起きた場合には、アドレナリンという特効薬があるので、すぐに対処することができます。生命の危険がありますが、今の日本では、実際に死に至る可能性は低いと思われます。

ワクチンで不妊になるという嘘

 まことしやかに、ワクチンを打つと、将来不妊になると警鐘を鳴らす人がいます。この警鐘は、全く根拠のないことですので、不安になる必要はありません。

ワクチンで発熱

ワクチンを打つと、特に2回目の接種で発熱が見られます。全員に発熱が生じるわけではなく、65歳以上では、約1割の方に37.5度以上の発熱があるくらいです。中には38.5度の発熱をする人もいますが、全員2日以内に解熱します。発熱で、全身がだるくなり解熱剤や鎮痛剤を内服する人もいますが、症状が軽ければ、鎮痛解熱剤を飲む必要はありません。発熱だけで、身体が壊される心配はないからです。ワクチンによる副反応の発熱であれば、何もしなくても解熱します。発熱は想定内の反応ですので心配する必要はありません。どうしても仕事に行かなくてはいけないような場合には、鎮痛解熱剤を飲んで、仕事に行けばよいでしょう(もちろん、自宅で休んだ方がよいに決まっています)。

ワクチンの副反応

発熱以外にも頭痛、倦怠感などが副反応として報告されています。でも、ワクチンを接種したからなんとなく体調が優れないという気持ちの方が強く働いて、ワクチン恐怖症になって症状が出ている場合も少なくありません。普段、測ったことがない体温を、ワクチン接種の翌日には、測ってみて36.8度だと、普段よりも高いから心配になったり、体調が悪いと感じたりすることは、よくあることです。このワクチンは、極めて優れた高性能のワクチンです。なんと、新型コロナウィルスの感染を90%防ぐ効果があるのです。体調が悪いと感じたら、ゆっくり休養して、発熱したら水分を補給しながら、ゆっくりと過ごしましょう。必ず、体調はもとに戻ります。いや、戻るどころか、コロナに強い身体に生まれ変わります。

ワクチン接種後に死亡した方がいるから怖いと思っている方へ

 厚生労働省が公表したデータによれば、接種を開始した217日から6月13日までに、363人が接種後に亡くなったそうです(000796557.pdf (mhlw.go.jp))。616日現在、ワクチンを1回以上接種した人の累計数は20031055人だから、およそ10万人に1.8人の割合です。死亡者のうち65歳以上の高齢者が327人と大半を占めています。

死因別に見ると、くも膜下出血脳出血心筋梗塞などが多かったそうです。いずれも予知不能の稀ではない疾患です。脳出血やくも膜下出血が原因で死亡する人は非常に多いのです。2019年には、脳出血で年間約33千人、くも膜下出血で約12千人が死亡しています。つまり、2019年には1日に平均で脳出血は90人、くも膜下出血で33人が亡くなっていたのです。その人たちがたまたま、死ぬ前にワクチンを接種していたとしたら、ワクチン接種後の死亡例ということになるのです。今回の死亡例の報告では、その大半が接種後、早い時期に亡くなっています。だから、ワクチン接種の因果関係が高いという理由にはなりません。接種後早い時期に亡くなっていればいるほど、ワクチン接種が原因であると考える人が多くなり、報告が増えるからです。

10万人に1.8人という頻度は、因果関係を証明できるレベルではありません。ましてや、その関連性が単に(接種後に死亡したという)時間的関係のみであることは、ワクチンによる死亡の可能性はゼロ(限りなくゼロに近い)と言ってよいと思うのです。一つの例外事例を示して、事象を悲観的に捉えることは多くの医師の古典的な思考回路です。さらに、若年者の死亡についても考えてみましょう。

若年者の死亡例

死亡者の中には、40歳未満(8人)の方もいたそうです。若い人の死亡は2例が原因不明の心停止、1例が自殺、1例が精神疾患、2例がくも膜下出血あるいは脳出血、1例が急性心不全、1例が肺動脈血栓塞栓症であったそうです。2021年の2月から6月は、まだ日本では、医療従事者と高齢者に対してワクチン接種をしていた時期です。医療従事者は480万人と報告されています。ここには医師、看護師、薬剤師だけでなく、医療施設の受付、事務、医学生、救急隊員、消防団員も含まれているそうです。先行接種コホートの副反応調査で協力した医療従事者の統計では、35%が40歳未満であったそうです(abm.php (juntendo.ac.jp)。すると480万人のうち168万人、336万回の接種で8人が亡くなったということは、10万回の接種で0.24人が死亡した計算になります。20歳から40歳の突然死の頻度は、10万人あたり約5-10人と言われています(心電図2006; 26: 111-117)。これは、年間の発生頻度なので、4か月だとすると、その1/3になります。つまり、計算上、この時期には10万人あたり1-3人くらいが突然死することになるのです。こう考えると、今ある事実だけで、ワクチン接種後に生じた死亡をワクチンが原因で生じた死亡と結論することは不可能であると考えますし、今後も因果関係は証明できないと考えます。(証明できないのであれば、因果関係はないと考えるのが科学です)

オピニオンリーダーの責任

いまだに、ワクチンのデメリットや副反応を強調するコメンテーターがメディアで発言を繰り返しています。いったい、何のためにそのような発言をしているのでしょうか?今までに明らかになった事実のみをきちんと直視して、統計と客観的に評価して、ワクチンが重篤な障害を引き起こす可能性が非常に高い人以外は、ワクチン接種を勧めることが医師の務めです。どちらかわからないから、ご自身の判断でなさってください。打ちたくなければ打たなくてもいいですよというのは無責任なアドバイスです。接種がもたらす個人へのメリットと社会へのメリットを十分に理解させて、納得させて、ワクチン接種のアドバイスを行っていただきたいと思います。

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