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ワクチン接種後の抗体価のばらつきはなぜ起きるのか?

個人的な見解

今回、ワクチン接種後の抗体価を測定して、非常にばらつきが多いことがわかりました。ここから先は、あくまでも個人的な見解であり、証拠があるわけではありませんので、一つの考え方として参考にしていただければと思います。

我が国では、モデルナ社のワクチンとファイザー社のワクチンが我が国では使用されています。ファイザー社のワクチンの人気が高いようです。でも、2つのワクチンはいずれもmRNAワクチンというタイプのワクチンで、基本的には同じ種類のものです。これは、新型コロナウィルスの殻についている角の設計図の写し(mRNA)を、からだの中に投与することにより、生体内でウィルスの角だけが作られ、その角を異物として認識した生体が、その異物に対して抗体を作ることが、このワクチンの基本原理です。つまり、ウィルスの角に対する抗体が、ワクチンの成果産物なのです。

この2つのワクチンは、ほとんど同じものです。しかし、ちょっとした違いがあります。それは、その投与量にあります。ファイザーのワクチンは30、モデルナのワクチンは100を投与します。というのは、1グラムの100万分の1というわずかな量です。モデルナワクチンは副反応が多いと言われていますが、副反応の起こりやすさはワクチンの投与量と関係があると思われます。

ファイザー製のワクチンの保管温度は、75℃(±15℃)です。この温度管理には、細心の注意が必要です。普通の医療施設では、75℃の冷凍庫は常備していないからです。一方、モデルナ社製のワクチンの保管温度は20℃(±5℃)です。これは、通常の医療機関ならば常備している冷凍庫で対応可能です。どちらもmRNAと呼ばれるタイプのワクチンで、構造が脆弱で、壊れやすく、振動や衝撃に弱い物質です。低温に保たれていなければ、効果がなくなってしまうというデリケートなものです。

ファイザー製のワクチンはディープフリーザーで保管されたのちに、約1,000回接種分を1単位として、トラックなどで保冷ボックスとドライアイスを利用して輸送します。このワクチンのために開発された真空断熱保冷ボックスは、ドライアイスの詰め替えにより-70度以下に約10-18日程度保つ機能があり、それにて保管可能とされています。モデルナ製ワクチンは、ディープフリーザーで保管されたのちに100回接種分を1単位として届け、通常の冷凍庫の温度で10日ほど保管できます。温度管理は、ファイザー製のワクチンの方が厳格ですが、フリーザーや保冷ボックスの工夫により、どちらも安全に保管できる体制が整っています。

また、ファイザー製のワクチンは、接種するときに希釈して接種しますが、モデルナワクチンは希釈せずにそのまま接種できます。このような違いから、ワクチン保管、接種にいたるまでの手順は、ファイザー社製の方がより複雑であると言えます。よって、ヒューマンエラーはファイザーの方が起こりやすいかもしれません。

つまり、この抗体価のばらつきは、ワクチンの調整(接種前の準備段階の保管、希釈などの段階)段階で生じたワクチンの力価のばらつきではないかと思うのです。その点、モデルナワクチンは、調整が容易なので、ばらつきが少ないのではないかと想像します。80歳を超えた方でモデルナを接種した方は4000単位の抗体価を示していました。

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