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オミクロン株について

オミクロン株について

マサチューセッツ州ケンブリッジのVenky Soundararajanたちの研究者グループが、次のような発表をしました。オミクロンの変異は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)と一般的な風邪を引き起こすコロナウイルス(HCoV-229E)に同時に感染した宿主の中で起きた可能性がある。オミクロン株は、HCoV-229Eと同じ遺伝子コードを共有しているそうです。今までの新型コロナウィルスの変異株では、このような共有現象はなかったとのことです。

つまり、新しい変異株は、普通の風邪ウィルスと新型コロナウィルスの混血児のようなものなのでしょう。

研究者たちは、オミクロンがSars-CoV-2およびHCoV-229Eに「同時感染」した個体で変異が生じたと推察しています。彼らは、患者の胃腸組織と呼吸器組織で2つのウイルスを検出したそうです。彼らは、「ゲノム相互作用」、つまり遺伝物質の交換が生じて、オミクロン株が出現したのではないかと述べています。

そのために、オミクロン株は「人間の宿主により容易に入り込みやすくなり」、我々の免疫システムをすり抜ける能力が高くなった可能性があるのではないかと推察しています。

彼らはまた、オミクロン株の遺伝物質を、伝染性が高く世界中に蔓延した他のSars-CoV-2変異体(デルタ変異体を含む)と比較しました。彼らは、オミクロン株が26の変異を有していることを突き止めました。

一般的に、ウイルスはより感染しやすく進化するにつれて、重症化を引き起こしやすい特徴を「失って」いきます。もしかしたら、オミクロン株は、新型コロナが、普通の風邪に変化する前兆なのかもしれません。これは、パンデミックの終焉を意味しています。まだ、断定的なことは言えませんが、そうなることを強く願っています。

 

参考文献 Venkatakrishnan AJ, Anand P, Lenehan PJ, Suratekar P, Raghunathan B, Niesen MJM, Soundararajan V  Omicron variant of SARS-CoV-2 harbors a unique insertion mutation of putative viral or human genomic origin

 

変異の比較

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